スローシャッターにすると、観音様が浮き出ますね。
(猪洞川・観音の滝)
GW後半
2日のある時、うっかり床に落としてしまったハサミを拾おうとして”くうなった”ら、腰が「キヤン」とした。以後、くうなる度に腰が痛い。座ってても痛い時があるし、寝た姿勢から起き上がる時にも、気をつけないと痛い時がある。でも、立ってる時や歩いてる時にはなんともない。知人の話によると、ぎっくり腰の一歩手前らしい。少し腹筋運動をしなければなりません。

さて、3日。朝起きて、腰痛が無くなってる事を期待するも、やっぱり起き上がる時には痛かった。でも川へ行く。
この日は今期初めて林谷へ行く。いつもだったら、この時期の林谷は雪代ドードーで、とてもフライでは釣りにならんものの、今年は可能です。ただ前日の雨で水も多く、ドライには全く反応しません。ウェットならばなんとかなったかも知れませんが、私のウェット技術はアマゴには通用しないと思って早々に退散。
次に田茂谷。ここもやや増水。やはりドライには反応が無くって、ウェットに切り替えてからの1時間ばかりで5〜6匹のイワナを釣る。私のウェットは、とりあえずイワナには通用します。
それから、またまた場所替えして本谷を釣る。ここは平水ながら、仕掛けを換えるのが面倒なんでウェットのまま。数匹出たものの1匹もかからなかった。多分アマゴ。やはり私のウェット技術は、アマゴには通用しないと実感した1日でした。

4日。この日も朝起きて、腰痛が無くなってる事を期待したものの、靴下履いてる時に腰が「キヤン」とした。でも川へ行く。
猪洞川の車止めから少し上って川へ入って、10分もしないうちに、上流から川通しに帰ってくる釣り人に会った。「1匹しか釣れなかった」らしい。まあここは釣れない川だから仕方ないでしょう。私もここで良い釣りをしたのは1回しかないし、それも放流のある下流部なのです。今日は観音の滝が見れればそれでいいのよ。
でも先行者の下った後なので、早めの休憩をする。(と言っても、川へ入って10分後なのだ)で、ビール飲んで岩に横になって、フッと気配を感じて上半身を起こした。腰に痛みを感じたけど、10m先に2匹の黄色い獣を見た。あれはテンですね。テンは本来夜向性の動物で、私のように真昼間にしか釣りをしない人間には、それはそれは珍しい動物です。私はテンを見たのはこれで2回目ですが、あの黄金色に輝く毛並みには鳥肌が立つほどに感動します。
その後また釣り始めて、全く釣れなくって、ようやく観音の滝にたどり着く。いつものように観音様が滝に打たれておりました。あなた様はそうやって、何を祈っとるんだろう。まさか私の大漁祈願をしれくれとるんだろうか・・?とりあえず合掌する。
車に戻ったのは3時半。まだまだ釣る時間はあるものの、腰が痛くなってきた。
本日は終了です。

5日。腰痛療養の為、休漁。
6日。雨の為、休漁。
おかげで、ランディングネット製作が進みました。あとはコーティングのみ。竹竿作りは・・・。あれは腰に悪いので、しばし先延ばしにしたいと思います。

(イワナ)
5月12日 Y道場谷 晴れ
今日私は、九頭竜自転車行をするつもりだった。昨秋から自転車には乗ってなくって、タイヤの空気圧も減ってしまってて、ブレーキワイヤーも伸びてしまてて、ブレーキパッドもずれてる。その日の朝には、私は掛軸店において自転車調整に励んでおりました。
するとそこへタルカスさんがやってきた。時間は9時くらい。これからY道場谷へ行くらしい。その途中で私の所へ寄ってくらたらしい。暫し歓談してたら、今度は局長さんがやってきた。どうも私の掛軸店は、そのお二方の待ち合わせ場所に使われたようだ。
私が釣りに出発する時間は通常10時過ぎで、また誰かと釣行する際にもバローの開店時間に合わせて9時半なので、白鳥での待ち合わせには都合が良いらしい。しかも私の自慢の自家焙煎コーヒーが、タダで飲めるとの魂胆もあるようだ。近々、コーヒーチケットを発行しようかと考えておる所です。

その後の私は自転車でなくってタル号に同乗させてもらい、お二方と共にY道場谷へ赴く。
途中の林道下に見下ろす森は、それこそクマ棚林の様相でワクワクしてしまします。この秋には双眼鏡持って行くかも知れんゾ。
ここへ来たのは3年ぶりのことで、しかもその時には釣りもしなかったし、実際にここで竿を振ったのは10年位前です。その間に大水が出て、道もグチャグチャになってて、川もグチャグチャになってたらしいけど、今のY道場谷は、10年前の趣を取り戻しておりました。人の手の入らない谷は、自然の力に揉まれながらも生きてるんです。

釣果は、局長さん1匹、私1匹、タルさん3匹。谷脇にクマ棚を愛でながらの楽しい1日を過ごさせてもらいました。

翌日にはテンカラN師と庄川上流へ行く。タケノコにはまだ早すぎるし、木の芽も出とらん。これでは来週のタケノコ釣行の予定を変更しなければなりません。ただし、山中峠の水芭蕉見学か、車の通りだけは多かった。
釣果はテンカラN師に5匹と私1匹。昼食のケーちゃんには、昨日採ったウドを入れた。キャベツにほんのりとウドの香りが付いて、野趣あふれる味になった。
その後、酔っ払いとなったテンカラN師が水没したので、早めに終了です。

クマなんてどこでも居ると思うが、ここは庄川と比べたらクマ影はずっと少ないはず。
(新緑の小谷と自転車)
5月20日 九頭竜自転車行
今日は今期初の自転車乗りです。場所は乗りなれた伊勢方面。ただ久々で体力的に自信が無かったので、夢の架け橋を車でスルーして、面谷橋も通り越して、小高い丘にあるトンネルも通り越して、ようやく自転車を降ろしてスタート。
この日は白鳥では晴れてたものの、油坂峠を越えると曇ってて、伊勢方面では時折冷たい小雨が吹き付けるし、風も強い。自転車には風は大敵で、無風時より5割り増しくらいの体力を使います。しかもそんな時にはおおよそ逆風で、どういう訳か帰り道にも逆風が吹きます。私には追い風の中をスイスイ走った記憶はない。なんか人生の縮図を感じてしまいます。

まあそれでものんびりとべダルを漕いで、新緑を愛でながら進む。このあたりは山菜取りで賑わってます。
伊勢集落の手前で右へ折れる林道に入っていく。小さな谷があって、人の気配もなく、風もさえぎられてて静かです。暫らく進むとウェーダーなしでも竿が出せそうなところがあったので、自転車を止める。そして自転車に括り付けたパックロッドを取り出して、それをセットしながらビールを頂く。そしておにぎりもほおばる。このひとときが自転車行のなかで一番ワクワクする時です。
そしておもむろにフライを投げる。きっと20cmくらいのイワナが出そう・・・。
を、3回繰り返してここでは竿をたたんだ。それ以上はウェーダーがないと歩けない。

また本道に戻って上流へ進む。そして自転車を道脇の影の木に括り付けて、竿を持って川へ降りる。このポイントだと、ウェーダーが無くても100mくらいは釣れます。ここでは3回出て15cmくらいのアマゴを1匹釣った。それから、毛ばりは4個なくした。こういう釣り方をすると(川に踏み込まないで釣る)、川を荒らさないで釣りをすることが(後から釣りをする人のことを考えて釣りをする)、フライマンにとってどんなにムツカシイのかがよく解ります。

その後、竿を担いだまんま自転車に乗る。すぐ近くに竿を出せそうな小谷があったから。そしてその谷の脇の林道に入ろうとしたら、上から山菜取りの車が下りてきた。そしてその人たちが車から降りてきてしばし会話。
山菜取り:「どや、釣れたかね〜」
私:「いや〜釣れませんねー。こんなかっこうやから川ん中入っていけませんし・・。1匹だけですわ」
山菜取り:「そうか、ほやけど今朝会ったヤツは30匹釣ったらしいぞ」
私:「いや羨ましいですね〜」
そういって、私はその林道を上っていこうとしたところ
山菜取り:「そっちへ行くんか〜。クマが居ったから気をつけいよー!」
私:「えっ!クマですか!!」
私がビビッて引き返そうとしたところ
山菜取り:「ええ、ええっ。気にせんで行け」
と言って、左手でシッシをする。何がええのか解らんけど、とりあえず山菜採りの言葉を信じて、ちょっとだけ上流に行って、ちょっとだけ竿を出して小アマゴを1匹釣る。最後のポイントで20cmアマゴを掛けるもバラシてしまって悔しい思いもする。

帰り道はやはり向かい風。ゼーゼーいいながらペダルを漕いでたら、さっきの山菜採りの人が車で追い越しざまに声をかけてくれた。
「クマに食われなんだかね〜」
ハイ、おかげさまで生きております。

この日の走行距離は、約23km。軟弱な自転車行でした。

この時期、毎年このパターンの写真を撮ってるな〜。しかし今回はデジイチなんでスローシャッターを使えた。
(新緑の庄川)
5月27日 庄川タケノコ釣行
この時期、庄川の上流へ行くと、タケノコ(根曲がり竹)がポコポコと生えております。山中峠へ通じる道沿いでは、プロの方達が何十台もの車でやってきて、背中に背負った袋一杯にタケノコを採っております。我々素人は、プロの見捨てたちょいと下流で、質素にタケノコを採るのです。

この日も例によって、朝9時半に掛軸店へ集合。メンバーは、船長と師匠と私です。いつものようにバローへ行ったら、買い物客でごった返してる。どうも特売日らしい。仕方なくAコープへ行ってスイスイとお買い物をする。
色々まごまごしてたせいで現地到着は11時前。さて釣りをしたもんかどうか迷った挙句・・・、まずタケノコ採りをした。3人で笹薮へ入って行ってシゲシゲあたりを見回して、タケノコ見つけたら根本でポキポキ折る。でもプロが見捨てたポイントなんで、太って短いタケノコは少ない。今年は暖冬だったから、その影響もあったのかも知れん。それでもまあ、昼に食うくらいのタケノコは採れた。労働の後のビールは美味です。

昼食にはまず、手っ取り早いケーチャン。ケーチャンはだいたい美味しい物で、不味いケーチャンを探すのが難しいくらいです。今回のケーチャンもやっぱり美味しい。私の知る限り、不味いケーチャンは××××だけです。アレは味噌辛くって閉口した。
次はコシアブラのおひたし。このあたりのコシアブラも、もうほうけていたものの、私の渾身の味付けで美味しく頂いた。天つゆと醤油と鬼殺しの絶妙なバランスに花かつおを振る。ただし茎は食べないほうがよろしい。コシアブラの定番はもちろんテンプラですが、そんな面倒なことするより、おひたしのほうがいいかも知れん。あれは2口3口食えば、それで十分なのです。
その次は、タケノコのホイル焼き。これも私の作です。以前の高原川釣行で非難を浴びたので、その後何度も一人で試行錯誤して、とりあえず手ごたえはあったものの、本番は初めて。鉄鍋の蓋を開けたらブワッと蒸気が広がって、そしてアルミホイルを開けたらなんともいい香り。そしてそれを口に含むとホクホクのタケノコ。エグミも全くなくって大成功です。数種の味付けをした中で一番美味しかったのは、船長の育てたアスパラと師匠の作った山椒味噌をからめたタケノコでした。
さらにその次に、師匠の飯盒ごはんを船長のタケノコ味噌汁で頂く。やはり美味です。
そしてそして、最後に頂こうとしたのが、船長がこの日のために用意してきた大鍋で茹でたタケノコ。
しか〜し、船長の用意した大鍋はあまりにも大きくて、しかもその大鍋になみなみと冷たい谷水をそそいだもんだから、こいつがちーとも温まらない。「水から煮るといいのだ」と言いながらも、30分たってもせいぜいノクトイ程度。船長よ、そりゃあ大量のお湯で茹でたほうがアクが抜きやすいかも知れんが、しかしそれには程度ってもんがある。途中で試食してみたタケノコは、それはそれはエグクくって、食えたもんではなかったぞ。それに、それを食った船長自信は、お腹ピーピーしてしまったではないか・・・。

その後、私と師匠は川へ釣りに入る。船長は、まだまだ茹で上がらないタケノコのお守り。
小1時間ばかり竿を出して、私1匹と師匠はエサで8匹くらい釣った。

船長が釣る時間も惜しんで茹で上げたタケノコは、帰宅後、同日に採ったウドと一緒に白煮にして食べた。これはすこぶる美味しかった。